リサイクルでお着物を買うのは抵抗ありますか?
お着物を着始めたばかりの初心者さんにこそ、オススメしたいのはリサイクル着物です。
「お誂え」がお着物の醍醐味でもありますが、「呉服屋さんには、ちょっと入りずらいし、こわいなぁ」と感じてませんか?
「高価」というイメージもありますね。
その2つとも解消してくれるのが、リサイクル着物ショップです。
お着物専門のお店の方が、状態の良いものが適正価格で購入できます。
今回は
通販のリサイクル着物のお店で購入する前に知っておきたいポイント
をお伝えします。
安くて、すぐに着ることができて、失敗しないお買い物ができるようになりますよ!
シリーズでご紹介する失敗しない3ステップ
この3ステップを抑えると、通販でも素敵なリサイクル着物を手に入れることができます。
では、それぞれ解説いたします。
今回は【第1回】としてお伝えします。
1.MYサイズを知る
自分にピッタリのサイズはご存知ですか?
お着物は多少の大きい、小さいは何とか着ることはできます。
が、初心者の皆さんには着付けが難しくなることもあります。
特に大きい場合は、キレイに着付けづらいです。
では、お着物の図で解説します。
◆リサイクル着物を選ぶポイントとなる部分の名称◆
裄:背中心から袖口までの長さ
袖丈:肩山から袖の長さ
身丈:背中心の衿のついた下から裾までの長さ
前幅:前身頃の脇から切り返しになった一枚分の幅
後幅:後ろ身頃の背中心から脇までの幅
衿下:前身頃の衿が終わっているところから、裾までの長さ
このほかの名称の詳細はこちらのブログが詳しく解説↓
「着物屋くるり」さんのサイト
ネットショップには、下記のようなお着物のサイズが表記されています。
中には、縫い代の表記もあったりします。
縫い代分は今回は、無視で構いません。
身丈 | 160 |
裄 | 67 |
袖丈 | 49 |
前幅 | 24 |
後幅 | 29 |
① まず、身丈チェック
アタシが最重要視しているのは「身丈」です。
まず、身丈のサイズチェックします。
※お店によっては「肩山から裾まで」または「背中心の衿の下から裾まで」と違うので、ご注意を。
「身丈=身長」と一般的に言われています。
腰紐の締める位置にも寄りますので、人それぞれの必要最少な長さは違ってきます。
骨盤のすぐ上の位置で締める方は身長よりも10cmくらい短くても着ることができます。(かなりギリギリです)
多分、初心者さんは
「どの位置で腰紐を締めたら、快適かつ着崩れないか?」と
模索中段階なのではないでしょうか?
自分の着付け方が固定しないうちは、リサイクル着物で気軽にいろんなサイズで試してみるのもいいですね。
「自分の身長プラスマイナス5cm」程度は無理なく着付けできると思います。
8cm以上短い場合は、あきらめましょう。
10cmくらい短くても、着付けることはできますが、おはしょりを出そうとすることに気を取られて、着丈が短くなったり腰紐位置が安定しなかったりと、影響が出てくる可能性大。
初心者さんでは難易度が高い着付けカバーになります。
それ以上、他の部分のサイズは見る必要はありません、きっぱりとあきらめて次のお着物をさがしましょう!
② 身丈はOK!では、その次です。
「後幅」「前幅」を見ます。
この部分は洋服でいうと「ヒップサイズ」になります。
手元にある和裁の本では
② ①出だした、前腰幅ー15cm =前幅
③ (ヒップー前腰幅)÷2+ゆるみ1.5cm =後幅
出典:永岡書店「いちばんわかりやすい和裁の本 はじめての和裁 手習い帖」より
【例】ヒップ90cmの場合
① (90÷2)-8=37 ⇒これが前腰幅
② 37-15=22cm ⇒これが前幅
③ (90-37)÷2+1.5=28cm これが後幅
ですが、このサイズの場合は「すらりとした体型の小尻」と推測します。
ヒップ周りよりも足の付け根の方が太い方、太ももの張りが強い方、など体型の違いにもよりますので、あくまでも目安です。
この割り出し方よりも、欲しいお着物のサイズが小さい場合はあきらめましょう!
大きい場合は着付け方でカバーできるのですが、小さい場合はとても無理があり、着付けることができても快適な着心地ではないので、あきらめた方が良し!
下記のサイズ表は既製品、プレタ着物と呼ばれるもののサイズです。
Sサイズ | Mサイズ
|
Lサイズ | |
対応身長 ヒップ |
150~158cm ~90cm |
155~163cm 92~96cm |
160~170cm 96cm~ |
身丈 | 158cm | 163cm | 168cm |
裄 | 64.5 | 67.5 | 69.5 |
袖丈 | 49 | 49 | 49 |
後幅 | 28.5 | 29.5 | 30.5 |
前幅 | 23 | 24 | 24.5 |
プレタ着物は、若干サイズが大きめに作られている場合が多いです。
例えば身長168cmでヒップ92cmであれば、この表の場合はMサイズがいいと思います。
③前幅も後幅もOKなら、次は「裄」を見ます。
裄の長さは「気をつけ」の状態から腕を真っ直ぐにして45度、体から離したポーズの背骨首位置から手首のぐりぐりまでの長さ。
このサイジングだと、フォーマルな礼装にはいいのですが、普段着着物だと少し長めに感じるかもしれません。
腕は良く動かす部位、真っ直ぐにしている状態は普段の生活ではあまりないですね。ひじを曲げていることが多いです。
となると、手の甲まで袖がかぶさる場合も出てきます。
これが結構うっとうしかったりします。
マイナス2cmくらいは許容範囲。
3,4cm短い場合は身丈が充分あって、着付けでカバーできる場合はOK。
反対に長い場合は柔らかもので1cmくらいならOK。それ以上長い場合は、あきらめましょう!
長い裄も着付けでカバーできますが、初心者さんは「しなくても良い苦労」です。
それに手の甲までかぶるお袖は、いかにも「借り物」感がでてしまいます。
④衿下と袖丈は参考程度に
衿下は「身長÷2」程度です。
これより短いとおはしょりのかなり下の位置に衿の先がピラピラと出てしまい、ちょっとかっこ悪いです。
また、長いと腰紐よりも上位置にきてしまい衿元が落ち着かなくなります。
袖丈は「身長の30~33%程度」が一般的とされています。礼装の場合は少し長めになります。
近頃はお誂えでも特に希望がなければ49cmで仕立てられてることが多いです。
なので、「49cm」の袖丈なら比較的新しいお着物だと判断できる材料の一つになります。
例えば、アタシの場合で見てみましょう。
MYサイズ
身長:168cm
裄:69cm
前幅:23.5cm
後幅28.5cm
衿下84cm
袖丈(好みによります)54cm
ネットショップを見ていてこのお着物が気になりました。
早速、サイズ表を見て見ましょう。右側の(出し)というのは縫い込まれている縫い代です。
縫い直しをする場合は参照しますが、今回は無視!です。
届いてすぐに着ることの出来るお着物を探しましょう。
①身丈 ⇒ アタシの身長と同じサイズの身丈はかなりレアものになります。
なので、マイナス10cmくらいの身丈でも問題なく着る着方でカバーします。
故に身長マイナス7cmはMYルールでは◎ OK! 次へ
②前幅、後幅 ⇒ やや大きい、、、、という感じ。「うーん」と悩むところです。いまのところ△ 次へ
③裄 ⇒ 許容範囲 ○ 次へ
④衿下(上の表では「つま下」)⇒短いですが、アタシのサイズはリサイクルで出ることは稀なので、あまり気にしていません。
袖丈⇒ ◎
総合判定は?
サイズはOK!
②の判定が△でイマイチでしたが、柔らかものということで、身体に添う素材です。
あとは着付けカバーで問題なしと判断しました。
皆さんのサイズでの判定はどうなりました?このように一つ一つ追って見て行けば、確実に判断できて失敗がなくなります。
このお着物を購入するかどうかは、あと2つのポイントが残っています。
シリーズ化しましたので、是非ごらんくださいね。
この記事はシリーズ化しましたので、3部作+追記 の構成になっています。
是非合わせてご覧になってみてくださいね^^
⇒第2回【失敗しないリサイクル着物】似合う色を知れば初心者も迷わず買える を読む
⇒第3回【着物ルールを知る】着物の格を理解してネットでリサイクルを上手く買う を読む
⇒追記 リサイクル着物をネットで買う時見るべき3つの画像 を読む
【初心者必見】失敗しないリサイクル着物選びの3つのポイント(ネットショップ編) >>目次へ戻る |