単衣の着まわし術 同じ着物と帯でしっとり正統派と着慣れて見えるガーリー派
2.同じ着物を帯を変えてコーデ比較 正統派vsガーリー
1.単衣のお着物を着る時期とは
単衣のお着物を着る時期について、少しご説明を。
お着物には、お約束事が結構あったりします。
10月から翌年の5月までは袷の季節、7,8月は盛夏用のお着物を着ます。
一年を1月始まりとする、表にしてみました。
1月~5月 | 6月 | 7月・8月 | 9月 | 10月~12月 |
袷 | 単衣 | 盛夏用 | 単衣 | 袷 |
ざっくりと分けるとこんな感じになります。
同じお着物の種類の時期でも、春と秋では生地の質感や柄など違ったお着物を着ることになります。
例えば、1月には華やかでおめでたい柄、8月には秋を感じさせる柄、10月頃には紅葉を連想させる柄や色合いなど、すこし季節先取りで、自然の移ろいを大事にするのもお着物の世界。
そのお約束事が悩ましく難しくもあり、楽しくもあるところです。
近年では、温暖化現象のせいでしょうか、春先でも25℃を越えるとか、10月過ぎでも夏のような気温とか、、、気温の高いことが多いですね。
お着物上級者は季節より、気温重視という方も。
5月で気温は25℃超え、なんて日には単衣を着てしまうというように、自分で快適なようにお着物をチョイスするというのもありだと思います。
お着物の衣替えの詳しいお話はこちらのサイトがとても勉強になります。
「きもの*BASICルール」
3人の着物の達人がリレー形式で語るブログです。
もう更新されていないようですが、このサイトから得るものは多いですよ。
2.同じ着物を帯を変えてコーデ比較 正統派vsガーリー
今日はセオリー通りに着る春単衣、6月の単衣のお話。
同じキモノと帯で、印象の違うコーデに。画像で比較してみます。
着用アイテム
お着物:グレー×白 江戸小紋「万筋(まんすじ)」
帯:生成り色の博多織八寸なごや帯
江戸小紋は遠目で見ると無地にも見えて、帯によってどんな着こなしにも対応できる万能選手。
中でも「万筋(まんすじ)」「鮫(さめ)」「行儀(ぎょうぎ)」という柄は、格式ある柄ということで、一枚もっていると活躍すること間違いなし。
江戸小紋についての詳しいことは、こちらのサイトをオススメします。
江戸小紋 廣瀬染工場
実際に江戸小紋を染めている工房。四代目イケメン職人、廣瀬雄一さんがどれだけ江戸小紋を愛しているかがブログでもわかります。
アタシはこの方を見ていると、丁髷の職人さんが目に浮かんじゃいます。
小物を変えるだけでも、ちがった印象になりますね。
左は帯揚、帯締めともにピンク系。正統派な印象です。
帯が少し軽い感じですが、茶道のお稽古くらいならOK(先生によってはNGの時もあるので、ご注意を)
右は小物で遊んでみました。
半衿はレース生地を使い、かなりたっぷり見せています。
帯揚はマゼンタピンク×黒のストール。
帯締めは藤色の丸組でカジュアルに。
ガーリーキモノ、でもとんがり過ぎてない。
着慣れた&お洒落さんに見えるコーデ。
共通するのはどちらも「引き算」のシンプルコーデです。
お着物、帯がモノトーンなのでどんなコーデをしてもはまるのです。
「日常」のお着物のお洒落には、ルールなんてないのです。
本日のオシャレ格言
「自分のオシャレを追求して、楽しんだモン勝ち」